NotebookLMとChatGPT、社内資料を読むならどっち?「新人の質問」で選ぶと迷わない
社員30人ほどの会社で、新人から社内手順を聞かれるたびに、担当者が資料を探している。NotebookLMとChatGPTに読ませたいけれど、どちらを使うべきか迷う。この記事では「経費精算の手順を新人に案内する場面」に絞って、選び方と試し方…

社員30人ほどの会社で、新人から社内手順を聞かれるたびに、担当者が資料を探している。NotebookLMとChatGPTに読ませたいけれど、どちらを使うべきか迷う。この記事では「経費精算の手順を新人に案内する場面」に絞って、選び方と試し方を整理します。

私なら、規程のどこに答えがあるか確認したいときはNotebookLM、確認した内容を新人向けの説明に整えたいときはChatGPTを最初の候補にします。
これは機能の優劣を断定したものではなく、今回の作業に合わせた選び方です。両方を契約したり、必ず併用したりする必要はありません。
なお、2026年10月4日時点のGoogle公式では、NotebookLMは「Gemini Notebook」という名称になっています。この記事では、テーマに合わせて旧名称のNotebookLMで表記します。Google Workspace
「資料を読ませたい」の先に、何をしたい?
想定例として、新人から次の質問が来たとします。
「出張の交通費は、いつまでに、何を添えて申請すればいいですか?」
担当者の手元には、経費精算規程と申請操作マニュアルがあります。必要なのは、資料全体の長い要約ではありません。締切、添付書類、申請先を確認して、迷わず操作できるよう案内することです。
この作業には、違う役割が含まれています。
- 根拠を探す:締切や必要書類が、どの資料のどこに書かれているか確かめる。
- 説明を整える:確認した内容を、新人が実行できる順番に並べる。
「どちらが高性能か」だけで選ぶと、この違いが見えなくなります。私は、回答を受け取ったあと、人が何を確認するかから選ぶほうが、仕事に載せやすいと考えます。
根拠をたどりたいなら、NotebookLMから
NotebookLMは、登録したソースを使って質問に回答し、検証できるよう引用元を示す設計です。経費精算規程から締切を探し、その記述に戻って確認する作業の候補になります。Google Workspace
最初の質問は「この資料を要約して」より、実際に新人から聞かれた内容に近づけます。
「出張交通費の申請締切、必要な添付書類、申請先を、根拠と一緒に整理してください」と頼む。答えを見る目的が明確になり、確認する箇所も絞れます。
ただし、引用が付いているだけでは、確認完了にはしません。引用先を開き、その記述が今回の申請に当てはまるか読みます。通常の交通費と出張交通費で、条件が違うかもしれないからです。
資料同士が食い違った場合も同じです。規程には「翌月の所定日」、操作マニュアルには別の期限が書かれていたら、AIに正しい方を決めさせず、担当者に確認する論点として残します。
説明文に整えたいなら、ChatGPTから
ChatGPTも、添付した文書の要約、比較、情報の抽出や整理に対応しています。「ChatGPTは資料を読めない」という分け方は正確ではありません。ChatGPT Learn
今回なら、人が確認した経費精算の内容を渡して、「新人向けに、準備するもの→申請操作→提出前の確認の順に書いて」と依頼する使い方ができます。
たとえば、規程の表現をそのまま並べると、新人は「結局、どこから始めればいいの?」と迷うことがあります。そこで、必要書類を用意する作業と、画面で入力する作業を分けて説明します。
ここで任せるのは、説明の順番や言葉の調整です。資料に書かれていない締切や承認者を補わせる必要はありません。読みやすさのために、会社のルールを増やさない。この条件を依頼文に入れます。
すでにChatGPTを会社で利用できるなら、まずそれだけで試しても構いません。根拠の確認に手間がかかる場合に、NotebookLMを比較候補にする。この順番なら、道具を増やすことが目的になりません。
社内資料を入れる前に、アカウントを確認する
使い分けより先に、確認したいことがあります。その資料を、そのアカウントへ入力してよいかです。
OpenAIの公式説明では、ChatGPT BusinessやEnterpriseなどの対象業務データは、標準ではモデルの学習に使われません。GoogleもWorkspace向けNotebookLMで、アップロードしたデータをモデルの学習に使わないと説明しています。ChatGPT Learn+1
ただし、学習に使われないことと、社内資料を自由に入力してよいことは別です。利用する契約、社内の入力ルール、保存や共有の範囲を確認します。個人向けと仕事用では適用条件が異なるため、会社名のメールアドレスだけで判断しないでください。NotebookLM ヘルプ
今回の試行に、社員の申請履歴や口座情報は不要です。会社が入力を許可した規程と操作手順の、必要な箇所だけを使います。許可が確認できない場合は、架空の経費精算ルールで操作を試せます。
そのまま使える、最初の依頼文
資料は大量に入れるより、今回の質問に必要なものを選びます。最新版の規程と操作手順を用意し、資料名と更新日を確認してください。古い資料を混ぜると、回答を受け取った後の確認が増えます。
次の依頼文は、両方のツールで試すためのものです。NotebookLMでは引用先、ChatGPTでは示された箇所を原文と照合します。根拠の記載を求めても、正確さが保証されるわけではありません。
コピーして使う依頼文
添付・登録した経費精算規程と申請操作マニュアルだけを根拠に、新人からの質問に答えてください。
質問:出張交通費は、いつまでに、何を添えて、どこから申請しますか?
以下の順に整理してください。
- 申請締切
- 必要な添付書類
- 申請先と操作手順
- 資料だけでは判断できないこと
各項目に、根拠となる資料名と該当箇所を示してください。確認できる場合は、短い原文も添えてください。
資料にない内容は「記載なし」、資料同士の食い違いは「要確認」としてください。一般的な経費精算の知識で補わないでください。
回答を受け取ったら、締切、必要書類、申請先を原文と照合します。「記載なし」が出た項目は、担当者へ確認します。質問した項目が全部埋まることより、分からない部分が見えることを評価してください。
説明文まで必要なら、確認した部分だけを使って「新人が実行する順番に書き直して。ただし条件は追加しないで」と続けます。この段階でも、最後は担当者が原文との差を確認します。
比較するのは、文章のうまさより確認の手間
両方を試せる場合は、同じ資料と同じ質問を使います。片方だけに詳しい補足を入れると、ツールの違いと指示の違いが混ざるからです。
見る項目は、今回の仕事に直結するものに絞ります。
- 根拠に戻れるか:締切などの記述を、原文で確認しやすいか。
- 不明点が残るか:書かれていない条件を、勝手に埋めていないか。
- 説明を使えるか:新人が行う作業の順番になっているか。
- 確認負担が少ないか:担当者が探し直す箇所や、修正する箇所はどれくらいか。
NotebookLMの引用をたどるほうが確認しやすければ、資料への質問に使う。ChatGPTだけで根拠の確認と説明の修正を無理なく進められるなら、その運用を選ぶ。必要な場合だけ、確認済みの内容を別のツールに渡します。
社内資料を読ませる目的は、きれいな回答を眺めることではありません。新人へ、根拠を確認した案内を渡すことです。
今日の一歩は、入力が許可された最新版の経費精算規程を一つ選び、上の依頼文で質問すること。回答を受け取ったら、まず申請締切の根拠だけを原文で確認してみてください。
もっと具体的な手順とテンプレートが必要な方へ
入力してよい資料の線引き、根拠を確かめる依頼文、回答を社内で使う前の確認手順を、社内で回せる形にまとめた有料記事があります。
→

この記事の続きを、社内で回せる形にまとめました
この記事で扱った話の続きとして、問い合わせ・Excel・研修・採用・SNSにそのまま使えるプロンプトとテンプレ、社内のAI利用ルール雛形、使い始める前の安全チェック、30日の導入計画までを1本にまとめました。
【保存版】社員30人までの会社が生成AIを毎日の業務に載せる8ステップ(500円)
- #AI活用
- #生成AI
- #中小企業
- #業務効率化
- #テンプレート